地球と火星の歴史を解明する

地球と火星の歴史を解明する

地球史の解読は地質学の壮大な研究課題の一つです.白亜紀/古第三紀境界の地球外天体衝突と恐竜絶滅に関する研究や,原生代の全球凍結(スノーボールアース)現象に関する研究に取り組んできました.また,火星に生命が存在するのか,海が存在したのかなどの火星史の解読にも興味があり,地球の類似環境を調査して火星の地形や地質の成り立ちを研究する比較惑星地質学的研究も行っています.


白亜紀/古第三紀(K/Pg)境界での地球外天体衝突と大量絶滅

6600万年前のK/Pg境界に,恐竜など多くの生物が大量絶滅しました.衝突地点に近いキューバやメキシコ,ドミニカ共和国などで現地調査を行い,衝突に伴う短期的な環境変動(地震,津波,衝突放出物の降下など)について研究を行ってきました.近年では,2016年に実施されたIODP第364次研究航海に参加し,衝突クレーター内部の掘削コアを調べています.

比較惑星地質学 ー地球を調べ,火星の成り立ちを考える-

比較惑星地質学は,火星等の惑星の表面の地質,地形を衛星画像等を用いて調べると同時に,地球上の類似環境で現地調査を行い,火星の地質,地形の成り立ちを考える学問分野です.古海洋が火星に存在したことを示す地形・地質学的証拠とは何かを考えながら,地球上の類似環境での調査・研究に取り組んでいます.